僕のメジャースプーン
●あらすじ
主人公「ぼく」は、頭がよくて沢山の習い事をこなすふみちゃんに憧れを抱いている。クラスでもリーダー的存在であるが、特段仲の良い友達はおらず、1人でいることも多い。
「ぼく」やふみちゃんの通う学校は、代々小学四年生がうさぎの飼育をすることになっている。ふみちゃんはうさぎを非常にかわいがり、クラス内で餌やり当番を決めているにも拘らず、彼女は毎朝早くに登校し、うさぎの様子を確認していた。
しかしある朝、うさぎ達が瀕死の状態で横たわっていた。第一発見者であったふみちゃんはPTSDに陥ってしまう。
主人公「ぼく」は、犯人と直接対峙し、数人しか使えない、ある「能力」を使い、復讐することを決意する。
●感想
「ぼく」の勇気、秋山先生の優しさ、ふみちゃんに対する同情など、涙腺が緩むシーンが数多くあり、涙なしでは読めない作品である。
秋山先生と「ぼく」の対話シーンが多く、先生から直接自分に語りかけられているかのような錯覚に陥る。
秋山先生は「ぼく」心理クイズのような問いを沢山投げかけており、思わずページを繰る手を止めて考えてしまった。
ストーリーも楽しみながら、秋山先生から教わる知識も身につけることができる、一石二鳥のような作品であると感じた。